何の記念日か忘れたんですけど、昔、彼女から印鑑をもらいました。15年くらい前の出来事です。多分、お土産っぽい感じで印鑑をくれたと思うんですけど、どんな意図があったのかはよくわかりません。
ある日、彼女から印鑑をプレゼントされた
確かに、当時は、中学校でもらった印鑑と、100均で慌てて購入した印鑑しかなくて、ずっと使えるような印鑑ってなかったんですよね。ケースもボロボロになっていました。
当時の彼女がくれた印鑑は、ケースが渋めでしたけど、しっかりした作りで、未だに持ち歩いても違和感がないケースでした。印鑑は、なんの素材なのかわかりませんけど、プラスチックじゃありません。かといって、象牙のような高級でもなく、もうちょっと手頃な感じの印鑑です。
就活へのエール?
ちょうど就活シーズンだったので、履歴書や色々な書類への捺印で重宝しました。就活がんばって、というエールだったのかもしれません。就職が決まって、引っ越しての新生活。田舎から東京に出てきたので、地銀じゃなくて、メガバンクの銀行口座を作りました。給与の振込口座が必要だったんですよね。
銀行口座を作る
新居のすぐ近くにあった銀行とATMが、三菱UFJ銀行だったので、そのまま口座を作りました。そのときに口座用に使った銀行印が、この彼女からもらった印鑑です。
今でも、その銀行口座を普段使っていますし、銀行印も、当時と変わっていません。ちょっと不思議ですよね。
そして、別れ
就職を機に、その彼女とは遠距離恋愛になりました。でも、結局は続かず、社会人2年目くらいで別れてしまいました。思い出の品は、ある程度整理したんですが、印鑑は捨てるわけにもいかず、ずっと取っておいたままです。
彼女が、どういう意図で、印鑑をくれたのかは、今となってはわかりませんが、丈夫な作りの印鑑で、大人になっても使っていて違和感がありません。もしかしたら、そんな将来までをイメージして、印鑑をプレゼントしてくれたのかもしれませんね。きっと、二人で一緒に過ごす未来だったんでしょう。
新しい人生のそばに彼女からの印鑑がある
今でも、印鑑を使うときに、ふと思い出します。今まで何人かの彼女から、プレゼントをもらっていますが、未だに使っている元カノからのプレゼントって、多分、印鑑だけなんじゃないかと思います。他の彼女は、思い出すことが少ないんですが、印鑑をプレゼントしてくれた彼女のことは思い出すことが多いです。なんか、こういう印鑑の力ってすごいですよね。
その後、僕は、別の女性と結婚しました。婚姻届に押したハンコは、元カノの印鑑です。もちろん、妻は、そんなことは知りません。でも、なんかちょっと複雑な気持ちになりますよね。
実は、僕も、彼女に印鑑を贈り返しました。「いつか結婚するから、名字じゃなくて名前の印鑑にしたよ」って。彼女も、銀行印にしていましたけど、今でも印鑑を使っているのかなぁ。でも、きっともう捨てちゃったんじゃないのかなって思います。
僕と彼女の人生は・・・
未だに印鑑を使い続ける僕と、新しい印鑑で新しい人生を過ごしている彼女。もう二人の人生が交わることはありません。彼女との接点は、この印鑑だけになりました。彼女も同じだったらロマンチックなんですけど、現実は、なかなかそうはいかないですよね。
僕が、次にこの印鑑を使うときはいつなんだろう。いつか、この印鑑を使わなくなる日が来るのかな。この印鑑を使わなくなったら、彼女との思い出も薄れていくんだろうな。そんな日が来たら、ちょっと別の人生になるのかもしれませんね。